Tig溶接やアーク溶接で製品を加工されている製缶部門の方々にインタビューをさせて頂きました。
寺門孝二
氏 名 寺門 孝二
所 属 製造部製缶グループ主任技師
入 社 平成9年
資 格 Tig溶接
趣 味 ゴルフ
平成20年の第24回社団法人日本溶接協会の溶接技術コンクールTigの部で初出場ながらみごと最優秀賞を受賞した寺門孝二さん。
取材の始めに年齢はおいくつですか?と質問すると「今流行りの48(フォーティーエイト)です」(取材当時)と言って取材班を笑わせて下さった寺門さんは、溶接だけでなくゴルフもシングルの腕前。
平成9年(取材当時15年前)に株式会社日立製作所の関連会社から株式会社ヨシダに転職してき当時も「ゴルフをやるなら是非会社のコンペに参加するように」と先輩から誘われたのですが、同時に「最初から入賞したらまずいぞ」と念を押されていたのにもかかわらず三位に入賞してしまい肩身の狭い思いをされたそうです。
以降優勝は何度もしているので「ハンデも会社で一番少ないんですよ〜」と顔をほころばせていました。
そんな寺門さんでも入社したての頃の会社の第一印象は、先輩方の鮮やかな溶接技術を目の当たりにして、「はたしてこんな事が自分にも出来るのか」という不安に包まれていたと言います。
一貫して製造部製缶部門で技術を磨いてきた寺門さんですが、人並みに伸び悩んだ時期もあってくじけそうになった時もあったのですが、片道35kmの帰宅途中の車の中で「俺はこれで家族に飯を喰わせていくんだ!」と毎晩自分に言い聞かせて不安を跳ね返したと言います。
今では自分より経験の浅い後輩を指導しながら、さらに自分の技に磨きをかけていく余裕も出てきたとおっしゃられていました。
「Tig溶接の最優秀賞ですか?いやホント、たまたま偶然頂いただけですよ、運が良かったんです」と受賞を謙遜して語られる寺門さんですが、さすがにコンクールの練習は試行錯誤の連続だったそうです。
「自分より前に出場した先輩方は皆二位以上、俺が会社のメンツを潰す訳にはいかない」そう誓って仕事が終わった後や休日を使い、夜遅くまで練習に取り組んだと語ってくれました。
最優秀賞を受賞してからも奢ることなく普段と何一つ変わることなく現場に立つ寺門さんが一番気を付けている事は、「不具合品を絶対に出さない事」だそうです。 「ミスが極力ゼロに近づければ近付くほどお客様に満足して頂ける製品が出来上がる」そんな寺門さんが作る製品の完成度の高さはゴルフから得た集中力がもたらしたものなのかも知れません。
「ゴルフも製品と同じ様に正確に刻んでいくタイプですか?」と質問したら笑っていらっしゃいました。
「入社してきた時から社長や専務、現場の先輩方に大変良く面倒を見て頂いたので、このアットホームな雰囲気は後輩にも引き継いでいきたい」と後進の育成にも意欲満々の寺門さんでした。有難う御座いました。
黒澤朝和
氏 名 黒澤 朝和
所 属 製造部製缶グループ
入 社 平成8年
資 格 Tig溶接
趣 味 バイク・車
「株式会社ヨシダの魅力はゼロからの設計、機械加工、溶接、組立などの工程を全て自社内で完結できる設備と技術を持っている事です」
たんたんと冷静に語る黒澤朝和さん。現場の安定感を支えるのに貢献している方の一人です。
そんな黒澤さんにとって社団法人溶接協会主催の平成19年度第23回溶接技術コンクールTig溶接の部において特別優秀賞を受賞したときも、
「全て普段の仕事の延長の事なので特別な事はしていません、普段からいかに精度の高い製品に加工していくかという事をつきつめているだけです」
なんと頼もしいお言葉でしょう。黒澤さんにとっては毎日がコンクールなんですね。学科の勉強も会社が用意したプログラムを集中して受構しただけと言います。そんな常に冷静な黒澤さんでも緊張する時があるそうです。
「原子力関係の部品の加工や放射性廃棄物の処理装置などを加工している時は緊張します。でも社会インフラの一部が自分の加工した部品で稼働していると思うと、改めてこの仕事の重要性を感じます」
責任のある仕事を任されているだけに、やり甲斐を感じている様子が取材班にもビンビンに伝わって来ました。そんな黒澤さんが普段気をつけていることは、
「不良品を出さないという事はもちろんですが、常にお客様の立場になって、どのようなものをお客様が望んでいるかを考えながら作業を進めていく事です」
なるほど、精度の追求の向こう側にはお客様に対する愛がみなぎっていたのですね。クールな外見からは想像出来ない黒澤さんの優しさを垣間見る事が出来ました。
今後同じ道に進もうと考えている未来の後輩にアドバイスするとしたら、どんな言葉をかけてあげたいですか?
「そうですね、私たちの作るものは全く形の無い状態から始まって、加工していくうちにどんどんその姿を現していきます。それが小さな部品だったり、大きな装置だったり、まるで彫刻家になった様な気がする時があるんです。この魅力を一人でも多くの若い人に感じてもらえたら嬉しいです」
黒澤さんの様な先輩に指導して頂いたら技術面だけでなく、メンタルの面まで匠に近づいていけそうですね。有難う御座いました。